銅のサビ「緑青」 お手入れの方法、人体への影響

銅製品を使用していると、青緑色のサビが表面に付くことがあります。
このサビが「緑青(ろくしょう)」です。
このページでは、緑青の特性からお手入れの方法まで詳しくご紹介します。

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緑青はなぜ発生するのか

緑青は、銅が空気中の酸素や湿気などと反応することで自然に生じるものです。
科学的には「炭酸銅」と呼ばれる化合物で、銅が酸化することで徐々に生成されます。
神社の屋根や10円玉が赤茶色、または青緑色になっているのを見たことはありませんか?
これは銅が使用されているためで、湿気や雨などの影響で少しずつ緑青が表面を覆い、明るい銅の色から時間の経過とともに深い赤茶色になり、最終的には青緑色になります。

緑青は無害って本当?緑青が体に及ぼす影響について

緑青は猛毒?それは大きな誤解です
緑青は無害です。

昭和時代、小学校の理科の教科書には「銅のサビの一種である緑青には毒性がある」と記載され、当時の百科事典にも緑青は「有害」と書かれていました。これらを通じて長い間緑青は有害との認識が広がっていましたが、厚生省(現:厚生労働省)が昭和56年~59年の3年間にわたり、緑青が人体に及ぼす影響についての実験をした結果、無害に等しいことが解明されました。

ただ、銅のお鍋などで調理した後にそのまま長時間放置しておくと緑青が食べ物に移ってしまったり、人体には無害でも独特な色や金属臭から気分を害すことがあります。長くきれいにお使いいただくためにも、銅製品の使用後はすぐに洗って水分をふき取ることをおすすめします。また、緑青が発生しましたら、除去してからご使用ください。

緑青のお手入れ方法

少量の酢と塩(1:3の割合)を混ぜたものを柔らかい布に含ませてこすることで、緑青を簡単に取り除けます。その後は食器用洗剤で洗い水ですすぎ、乾いた布で拭いてください。

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